性感染症
性感染症
性感染症とは、性行為によって感染する病気の総称です。性器の接触だけではなく、オーラルセックス(口腔性交)やアナルセックス(肛門性交)なども含まれます。症状が乏しいことも多く、感染した本人も知らないままに他人に感染させてしまったり、病院への受診することが遅れることも珍しくありません。感染したまま放置しておくと、不妊や流産、早産の原因となったり、様々な合併症を引き起こすことがあります。妊婦に感染した場合、胎児や産まれた赤ちゃんへ感染が広がってしまうこともあり注意が必要です。一度感染し治ったとしても再度感染することもあるため、ご自身やパートナーの気になる症状や異変があれば早めに受診されることをお勧めします。
●感染してから症状が出るまで:1~3週間程度
よく見られる性感染症です。男性は排尿するときの痛みや尿道のむずがゆさが出現し、女性はおりものが増えて腹痛を起こすことがありますが、症状が無いことも多いとされています。性行動の多様化から男女とも咽頭感染も増加傾向です。放置すると不妊に繋がることもあるため、早期に発見し治療することが重要になります。
●感染してから症状が出るまで:2~7日程度
よく見られる性感染症です。男性は排尿の際に強い痛みや、膿が出ることがあります。女性はおりものが多くなるものの、自覚症状はあまりありません。こちらも性行動の多様化から男女とも咽頭感染が増加しております。放置すると不妊に繋がることもあるため、早期に発見し治療することが重要になります。
●感染してから症状が出るまで:1~5週間程度
クラミジアや淋菌が原因ではない尿道炎のことをいいます。マイコプラズマやウレアプラズマという細菌が原因とされています。症状としてはクラミジア感染症と同じような排尿時の違和感やおりものの増加ですが、症状が軽度のことも多いとされています。
●感染してから症状が出るまで:1週間~3ヶ月程度
粘膜や皮膚の小さな傷から梅毒トレポネーマという細菌が感染し発症する性感染症で、近年増加傾向です。感染後の経過した期間によって症状が変化します。適切な抗菌薬治療が行われれば第3、4期にまで進行することはほとんどありませんが、早期の診断、治療が重要になります。
●感染してから症状が出るまで:3日~1週間程度
男女とも性器に小さな水ぶくれが多数でき、痛みとかゆみを伴います。ヘルペスウイルスに一度感染すると、その後はウイルスを死滅させることができず神経に潜伏します。そのため健康な時は免疫力でウイルスは抑えられていますが、免疫力が低下すると再発することがあります。症状がある時の治療薬はもちろんございますが、再発を繰り返す場合も珍しくありません。再発の前兆としてチクチク・ヒリヒリするような違和感や痛みを感じることがあり、その際には予防的に治療することもあります。また再発の頻度が高い方には再発を抑制する治療が適応となることもあります。
●感染してから症状が出るまで:1ヶ月~1年程度
ヒトパピローマウイルスに感染することで発症し、性器や肛門のまわりにイボができます。痛みやかゆみなどの自覚症状がない場合が多く気付かれにくいのですが、放置しておくと徐々に大きくなってきますので早期治療が重要となります。
●感染してから症状が出るまで:1週間~1ヶ月程度
トリコモナス原虫の感染によって発症します。女性の場合、外陰部にかゆみや灼熱感があったり、おりものが増えたり悪臭を伴うようになります。男性の場合は排尿時に軽い痛みがある程度で、感染に気づかない場合が多いとされています。性行為だけでなく、下着、タオル、便器、浴槽などからも感染の可能性があるため注意が必要です。