尿道カテーテル管理・自己導尿
尿道カテーテル管理・自己導尿
前立腺肥大症や神経因性膀胱などによって、尿がほとんど出なくなったり、残尿が非常に多くなることがあります。この状態が長期に持続すれば膀胱が尿で拡張して圧力が高まり、腎臓の方へと尿が逆流することがあります。自覚症状がほとんど無いこともありますが、腎臓機能に障害を与えてしまうこともあるため注意が必要であり、早期発見・早期治療が重要となります。このような場合、一時的もしくは長期的に尿道から膀胱にかけてカテーテルを留置し、体外に尿を排出する方法(尿道カテーテル管理)か、もしくは医療者ではなくご自身でカテーテルを尿道から膀胱に挿入し、膀胱に貯まった尿を排出する方法(自己導尿)を選択する必要があります。
一時的もしくは長期的に尿道から膀胱にかけてカテーテルを留置し、体外に尿を排出します。カテーテルは1ヶ月程度で交換する必要があります。基本的にはご自身での処置は必要ありませんので、あまり動かない方などでは管理が容易となります。ただ常にカテーテルが留置されていると感染のリスクが高くなり、結石ができやすくなります。また常に膀胱は収縮した状態となるため、長期間のカテーテル留置では膀胱の機能が廃絶してしまう可能性もあります。当院でも定期的な交換は可能ですのでお気軽にご相談ください。
医療者ではなくご自身でカテーテルを尿道から膀胱に挿入し、膀胱に貯まった尿を排出します。生理的な尿の排出方法と同じため、普段通りの生活を送ることができます。膀胱機能が回復した場合は自己導尿が離脱できる可能性もあります。ただ基本的にはご自身で手技を覚える必要があるため、全身状態によっては適応とならない場合もあります。当院では手技の指導もしっかりと行いますのでお気軽にご相談ください。